デキスギ

経験が積み重なって折り重なって混ざり合って、

今の自分が出来上がっているのだとしたら、

それって絶望でしかないよね。

だって、ということは私自身、単なる「容器」でしかないってことなんでしょう？

沢山の有用意味有りの素晴らしき薬品たちを、単に混ぜ合わせるためだけにあるビーカー

ってことでしょう？

だから、

「私の絵は私の経験によるものです。」

って説明するたび、自分自身に死刑宣告している感じがしてしまっていたのですね。





自分の魂って、それが内包してる記憶って、なんぞ。

己の中からだけ溢れてくるものがほしいのですけど！




それか、もしくは、経験というものをばビーカーの中で混ぜれば混ぜる程、内側に張り付いてズンズン一体化していくのでしょうか。ビーカーのガラスは、実は入れ物でもあり薬品でもある「経験の結晶体」なのでしょうか。どうなのでしょうか。それが「生命の記憶」ってやつなんでしょうか。どうなんでしょか？



そう考えると、少し落ち着きました。

人間とは、呆れるくらい、どうにでもなる生き物ですね。

選択でき過ぎる。